アイドルグループ「乃木坂46」の主力メンバーたちが出演する同名の映画は、まず少年誌(青年誌?)に人気を博した原作が連載され、それをもとに「乃木坂」の別の数名が舞台版を熱演したのは既に知られたところ。その数ヵ月後に、十分なPR活動で期待を高めたうえで、映画が封切られることになった。この文庫版は、原作のノヴェライズ化をいくつか手がけている著者がコミック「あさひなぐ」をもとに新たに書き下ろしたもの。平易な文章ですいすい読み進められるし、巻頭にはサービスで「乃木坂」のメンバーの口絵もあり、映画の予習あるいは復習に十分に使える一冊。恐らく映画の観客層をターゲットにしていることから他愛のない表現が気になるが、コミックとは違った切り口で楽しめるから、これも「是」としよう。