低難易度では無双シリーズらしい手軽かつ爽快感が得られますが、特記するのはハードモードです。
ターン制のFEを3Dアクションでリアルタイム戦場にしたらこうなる、というゲーム性を実現しており、味方の進路を指示し、刻々と変化する戦況を早将棋のようにビシバシ打ちながら、自らも武器を取って戦闘をします。
★戦略シミュレーション性
仲間の進路を指示する事が出来、戦略的な制圧、配置、援護、編成などの駒の挿し方が重要になります。特にハードモードは三すくみの影響がハッキリ出るので、例えば剣で進撃しながらも槍の敵が迫ってきたら撤退を考えたり、その槍に有効な斧の仲間が近くにいない為に戦局が悪化するなど、いかにもFEらしい現象が起こります。
★FEらしい挿し筋
例えば、剣使いが苦手とする槍部隊の中を突撃し、最深部のアーマーナイトをアーマーキラーで瞬殺して砦(回復拠点)を先に確保するとか、2部隊をバランスよく分けるのではなく剣が苦手な敵陣に剣士を2人配置して急襲し、後から残りのメンバーが疲弊した残党を壊滅させるエース先行戦法など、FEらしい広い戦略性を再現しやすいです。
★救出が戦略を広げる
覚醒・ifでいうダブルアタックが可能で、同時に封印・蒼炎のように救出・輸送手段として活用出来、剣の味方が槍に囲まれたら救出し、その先に剣を苦手とする敵がいるなら、そこで降ろして有利に進める、などの戦略性を生み出しているなど、実にFEらしい駒の挿し方がリアルタイムで出来ます。
一方で、アーマーナイトで前線を押さえ、後方からアーチャーで射撃する、という防衛陣形は再現性が低いのが残念です。
★難解なシステム
例えばゼルダ無双と比べれば遥かに知略に富み、リアルタイムFEとして秀逸です。しかし両シリーズを熟知していないと複雑&難解で、しかし低い難易度では高い戦略性が必要なく、手軽だがFEらしさが引き出されていないのが長所であり短所です。