村上氏と言えば、儲けのために日本企業、経済界の和を乱そうというイメージがあった。この著書で村上氏の投資の信念を知り、決して和を乱そうとしていたのではなく、日本企業の有り様を正そうとしていたことが分かった。バブル後日本経済は停滞している。一方、企業の内部留保は高止まりしている。村上氏の見解ではこの内部留保が投資なり、株主還元に振り向けられないこそことがイノベーションが起きない原因なのだろう。これが全てではないかもしれないが時価総額ランキングで世界の後背を喫している今、取り組むべきことではないかと思う。