ポートレートを撮る場合、言葉でポーズの要求をするのは素人フォトグラファーには難しく、モデル側も場数を踏んだプロならともかく、素人モデルだと要求に応えたり、自分で判断するのは難しいものです。本書はモデルさんとフォトグラファーさんの共著となっているように、両方の立場から編集されているところが、他にはあまり見ない特徴だと思います。基本のポーズを中心に構成されているので、素人には参考になります。撮り手、撮られ手の両方がポージングの基本を意識し学んで、協力して作品を作り上げるところにも、素人同士のポートレート撮影の面白みがあるんだろうし、そこに個性が生まれるとさらに面白くなるだろうなと、期待を込めながら読みました。