3人のパフォーマンス、神バンドの演奏、ステージ演出などBABYMETALの現時点での最高到達点のライブ映像。
幼少の頃から幾多のステージを経験し、特に2014年からは欧米を中心とした海外でも活動し、生歌・高レベルのダンス・バンドメンバーの超絶演奏で数多くの修羅場も含めて真っ向勝負してファンを獲得してきた彼らが、限られたアーティストしか立つことができない大舞台で繰り広げる圧巻のパフォーマンスを楽しめる。
デビュー当時から評価が高かったが、そこからさらに格段にレベルアップしている3人のステージングに痺れる。
2016年4月のイギリス・ウェンブリーアリーナもかなりレベルが高いパフォーマンスだと思うが、やはり観客の規模や日本のステージで頂点のひとつである「東京ドームでライブをする」ことに対する3人の思い入れのようなものが感じられ、観ていても感動する。
歌・ダンスの振り付けともに、どれもかなり難易度の高い持ち歌全曲を2日間で全て披露するというのは、想像するだけですごいことだと思うし、それを成功させるという凄味みたいなものがメンバーからも伝わって鳥肌が立つ。(実際、自分が観た限りは、相変わらずと言っていいが、歌もダンスも完璧にこなしている)
ともすると忘れがちだが、この東京ドームのコンサートのときに、ボーカルのSU-METALは弱冠18歳、YUI-METALとMOA-METALは17歳である。特にボーカルのSU-METALは複雑で激しい振り付けのダンスをしながらの生歌で5万5千人の観客を圧倒しているのである。
同時に、ライブ中に「自分たちはここまで来た」と感極まって涙を浮かべたり、観客の多さに素直に感動したり、曲の合間にその大きなステージを存分に楽しんでいる様子が分かる表情を見せるなど、10代の女の子らしい素の一面が見られるのも魅力である。
BABYMETALをあまり見たことのない人でも、なぜ彼女たちが海外で大変な人気があるのか、またレディガガやメタリカ、レッドホットチリペッパーズ、ガンズアンドローゼスなどの海外のトップアーティストたちからなぜ評価されているのか、その魅力が分かる、そんな作品だと思う。