好きなことへの努力を当たり前のように出来る、人を疑うことを知らず恵まれた人生をあゆんで来られたであろう、年若く社会的にも未熟である育ちの良いお嬢さんが業界のスケープゴートになったというとても切ないお話です。
年若い女性で有った為か、熟練の識者や指導者たちよりも小保方さんへの執拗な報道に違和感を感じていましたので、ご本人お気持ちが入っているであろうこの本を読みました。
公正であるべきメディアの報道姿勢には年々不信感が大きくなっている昨今です、資本主義弊害であるスポンサー絡み、数字取り命のメディアからの情報が真実のみでは無いと、ご存知の方も多い筈なのに、報道による被害者無くならないのですね。とても恐ろしく感じました。
頑張られている貴重な女性を色物的に扱い、事実とは関係なく不名誉な一面までさらけ出され社会的に葬る。この様な事が許されているからいつまでたっても日本の女性の社会的地位が上がっていかないのです。一個人やその関係者に与えた恐怖や不安に対する罰則が必要だと感じました。
メディアの影響は、多大なのですからそれを扱う方々の倫理感は公僕以上に必要なのでは無いのでしょうか?
この本を出版された講談社の一部の良心に拍手を送りたいです。(話題性だけで取り上げたのでは無いですよねと信じて)
著者の瑕疵はともあれ、彼女と共に歩まれ、認めてきた大学や諸機関のご対応は、本当に公正だったのか?扇動するメディアと世論に惑わさるほどの後ろめたい過去が御有りなのかと勘ぐってしまうような処分(切り捨て)に感じました。
少なくとも二人の未来或る科学者の命運を左右する位の何かが有るのでしょうね。
心身ともにボロボロになっているであろう身で上梓したであろうこの本は、最後まで人としてのプライドを保持し見本となられた先輩方やお身内の方々への為に書かれているように感じられました。
今後、心正しき人たちが、健康で心安らかにお幸せに人生を歩まれることを、科学の発展と共に切に願います。