20年来、企業を率いていて....自分としては20年前のことは、つい最近のことと感じる。あの頃はバブル崩壊直後。ただ、バブル崩壊というものが、何なのか?すら分かっていない時代だった。社員も私も、机上で煙草をふかしながら仕事をしていた時代だし、中小企業の粉飾決算も当然のように行われていた時代。やはり多くの時間が過ぎたのだなと感じる。
その後、ITによりアメリカが大復活。カリスマリーダーがもてはやされた時代が来た。その時点では、”若者”であった自分も、カリスマリーダーに憧れつつも、性に合わないギャップに悩まされていた。そのうち、自分の好きなようにやろう、と決心し、視野を狭めるようにと、ビジネス書などを封印。そうすると、気遣い社長になっていた(笑)
今でも、こんなことでいいのかな…カリスマリーダーの方が良かったのじゃないかな…と時折、不安はよぎるが、実績としてカリスマぶっていたときより、今の方が遥かに良いのだし…。
本書は久しぶりのビジネス書でした。タイトルに惹かれて購入したのですが、なんとなく今の自分を肯定してもらえているようで、とても気分よく読ませていただきました。それが良いことなのか否かはなんとも言えませんが。
ビジョンのことについては疑問。若者の渇望については納得。
簡単に読めてしまいますが、とても丁寧に著されたものです。
時間のないリーダーの方たちでも、合間に読めるでしょうし、行間に含まれた意味も、著者の意図に沿わずとも、思いながら読める良書だと思います。