「信じて頑張り続ければ必ず夢は叶う」というのは、甘美な言葉である。
現実はそんなに甘くない。信じて頑張り続けても、プロのスポーツ選手、しかも一流になれるのは極少数。人気ミュージシャンになるのも、売れっ子アイドルになるのも、同じ話である。
要するに、信じて頑張り頑張り続けるというのは、必要条件であっても十分条件ではない。運やコネで成功する人もいる事を考えれば、必須条件とも言えないだろう。
そこで大切になるのが、この「あきらめる勇気」という事だ。
私も今日まで生きてくるのに、思えばたくさんの事をあきらめてきた。
夢や恋愛、仕事や趣味。
しかし、そんな人生の中でもあきらめないで輝いているものがある。それが今の私の生きがいだ。
この本でいう「あきらめる」とは投げやりになる事ではなく、明らかにして見極める事である。
人生の9割をあきらめても、残りの1割で幸せになれる。
この言葉は実に的を射ていると感じた。