3人の歌声にますます磨きがかかり「kalafinaの声」が進化していることを感じられるアルバムでしたが、それも善し悪しで、みな角が取れて丸くなったというか個性が薄まった印象があります。
曲の方もどれも似たり寄ったりのポップで耳に馴染みやすい曲調…の割に、過去のあれの劣化使い回しかなと感じられるものが多く、新しいアルバムを聴いたという満足感はありませんでした。
一昔前より一般の知名度も上がってそういう曲ばかり求められるようになったということなのか、梶浦さんの引き出しが苦しくなったのか…。
kalafinaを知らない人には勧めやすいかもしれませんが、他のアルバムを知っている身としては何度でも繰り返して聴きたいと思える一枚ではないです。
昔は良くて今はダメ的なことはできれば言いたくないですが、以前は楽曲にもヘアメイクにももっと多様性があって曲ごとの色や物語がしっかりしていたのに、最近は「きれいなお姉さん達がきれいな詩のきれいな曲を上手に歌っている」というだけに見えます。
もちろんkalafinaの独自性は揺らがないとはいえ、大好きで期待しているだけに無難なところに停滞しようとしている感じが残念でなりません。
(あと個人的には「Blue」に収録した「heavenly blue」をまたここで入れていたのもちょっと不満ですが、これがないと更に物足りないアルバムになってたかも)