テーマは執着愛ですが、変質的な話も強引な展開もなく安心して読めました。
2歳年下の王子様の執着愛というか溺愛系です。
ヒロインはこの手の話しには珍しく恵まれています。
愛人だった母が死に、父親とその正妻に引き取られ、可愛がられることはなくとも、継母にも兄姉にもいじめられることもなく不自由なく暮らし、17歳で57歳の貴族へ嫁がされますが、その貴族が非常に紳士で優しく金持ちでそれまでより幸せに暮らします。
そして結婚5年目にして夫が病死。
夫は従妹である王妃に妻の後見を頼み、王妃付きの侍女として新たな生活を始め、やがてヒロインに恋心を頂いていた王子に・・・みたいな。
ヒロインは恵まれている割に自分のことばかり考えていて苛々しました。
亡くなった旦那様が、実は自分を・・・と判明した時など、「自分に魅力がなかったわけじゃなくてほっとした」なんて酷い。
もっと他に思うことがあるでしょう。
そもそも論、7年も仲睦まじく結婚生活を送って、処女ってありえなさすぎて残念。
あと、王子様は何故ヒロインが処女だと知っていたのか謎です。
当事者がどちらも話していないので、ほんとうに謎です。
特に盛り上がりがなくヒロインに魅力がないので☆3つなのですが、ソーニャなのに酷い仕打ちを受けたりせず幸せなヒロインで安心して読めたので☆3.5かな。