異世界、チート、ハーレム、ほのぼの路線でデコレーションされてはいるが、芯の部分ではしっかりとした現実にも通用する政治的、経営的な考え方が示されている。金はある、力もある、人望もある。でもそれをどうやって政治、経営に生かしていくか。並みの人間には荷が重い話だが、主人公は高校生という設定ながらサクサクとこれを解決していく。ポリティカルヒーロー物語として、昨今のラノベの枠組みに嵌らない魅力がある。
ただ、個人的には、主人公がやや無感情で、冷徹な面が強く、もう少し葛藤の描写があると、より感情移入しやすいと感じた。☆4はそれが理由。
とはいえ、次回作も楽しみなシリーズだ。