なかなか面白い本だった。
火星に一人取り残された宇宙飛行士の生き残りをかけたサバイバルだ。
化学・地質学・力学・天文学とあらゆる場面で詳細かつ綿密な表現が出てくるので(ここに書かれている学問的な内容が本当だとすれば)優秀なブレーンを抱えているか作者自身がその筋?のエキスパーだろうと思ったらさにあらず。
作者は自称「オタク」で15歳からIT関係の職に就きながら作家になることを夢見ていたそうだ。
彼にとって出版されたものとしてはこれが処女作でインターネットでこつこつ公開していたものだそうだ。
内容は奇をてらったものではないけれども
「次はどうなるんだろう」
「早く次が読みたい」
とワクワクさせてくれる。
ひとつ気になったことが。
翻訳家の原因なのか原作の忠実性を意識してかわからないのだけれども(ともとスラング的な言い回しは多いのだけれども)特に出だしのほうの言い回しがぎょっとしたり意味不明なものが多い。
途中からはノーマルになってくるのでここら辺の意図がよくわからなかった。