第25話から第28話までの4話の構成。
初登場の人物としては近衛前久の姉・太陽院と上杉景勝の正室・菊姫、それに兼続の瞳を写した玉眼を持つ地蔵菩薩の行方を知っている謎の老人。
ただし、菊姫は挿絵程度に小さく描かれているだけで顔の表情も判り難ければ、台詞もない。
あとは前巻で次郎坊を助けた謎の犬の正体が明らかに。
この巻で残念なのは戦国好きな人にとって有名な八王子城の戦いが僅か4ページだけで済まされてしまっている点。
残酷な戦いとして今に伝わっているのだが、”上杉=義”といったイメージが壊れてしまうためか、敢てスルーした感がある。
残酷な戦いを秀吉から強いられ、苦渋の決断で戦いに挑んだ景勝・兼続主従の姿を描いた方が、よりリアル感があったと思う。
漫画とはいえ、史実をベースに描いているのだから、必要以上に美化する事なく、その都度の主人公の心の心境をも描いて欲しかった。