久しぶりの十二国記。4つの短編が収録されている。うち2編は書き下ろしだ。
まずはふたたび十二国記の世界に飛ばしてくれて感謝したい。多くファンがそうであるように長く待ち望んでいた世界だ。最初の作品は「丕諸の鳥」。陽子が玉座に着いた直近の話。次は「落照の獄」,死刑制度を扱ったテーマでもろ現代のテーマだ。3つめは書き下ろしの「青条の蘭」。前半ちょっと読むのが辛いが最後まで読むと一番の出来だとわかる。感動作だ。最後は「風信」。景王陽子と偽王の乱あたりの慶国が舞台。一作目は少しサービスがあったが,全て新しい登場人物だけで構成された物語を書かれていることに作者の矜持を感じた。次回は戴国の結末をお願いします。切に。最後に,,,山田画伯の挿絵は本当に素晴らしいです。