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4
2013-10-26
- 商品の使いみち:趣味
- 商品を使う人:自分用
- 購入した回数:リピート
- 四季折々の花に寄せて様々な離縁の物語
- 夫婦の形は様々。離縁の形も様々。相思相愛なのに、自分の持参金を使ってもらいたいがために離縁を望む妻もいれば、道場破りをしてそのまま居付いた押し掛け亭主への仇討を果たす女性もいる。著者がその気になれば、いくらでも物語を続けることができる。でも、著者の井上ひさしは本書をシリーズ化はしていない。短編が重ねられているだけで、物語として何らかの結末を迎えることもなく本書は終わる。巻末に著者自身に特別講義を収録している。
東慶寺は夫との離縁を望む女性が駆け込む駆け込み寺。日本橋から鎌倉までの距離は約50km。ちょっと買い物を装い、そのまま鎌倉を目指した女性が約3,000人いたという推計があるそうです。気が付いた縁者が追い駆けてくるかもしれないので、わき目もふらず鎌倉を目指す。あと少しで東慶寺というところで、親類に追いつかれてしまうことが多かったのでしょうか、かんざしでも草履でも身に着けているものを境内に投げ込めば駆け込みは成立。でも、直ちに入山できる訳ではない。
まずは御用宿で事情聴取がある。次に夫を始めとする縁者を招集して、相対塾談が行われる。まずは示談をさせようとする。示談が不調に終わり、夫が離縁を承認しない場合は妻は東慶寺に入山する。2年間東慶寺に籠ると、離婚が成立する。東慶寺は男子禁制で、入寺金と生活費の扶持料が必要。入寺金が払えない時は東慶寺が貸付けて、下山後に返済させる。扶持料に応じて寺内での暮しに3段階の待遇があったそうです。お寺での暮しも金次第。東慶寺は鎌倉で円覚寺に次ぐ第二の寺格で、駆け込み寺の運営のため金貸し業も行っていたそうです。
御用宿の柏屋を舞台に様々な駆け込み人が来ることで物語は展開しますが、様々な駆け込み人やその縁者と接することで、主人公の信次郎は人を見る目を肥やして行きます。私は内勤のサラリーマンとして生きてきたので、同じサラリーマンばかりを見てきました。もっと色々な人を見て、目を肥やさねばならないと痛感しました。 - このレビューのURL
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4
2015-06-03
- 北鎌倉に行きたくなる本
- 梅の花の盛りの頃に東慶寺を訪問。
その美しさ、往時の事情を物語る文書を観覧して満足しての帰宅でした。
その矢先に、大泉洋主演で映画化が決まって話題となっていたこの本を見つけすぐに購入。
見てきた事物を強く裏付ける歴史考証と共に面白く読みました。
雑誌掲載された短編をまとめたものなので何度も同じ説明が出てきますが、この作品の魅力を損なうものではないでしょう。
はっきりした終わりはなく、主人公がどこに落ち着いたかわからないのが残念ですが。井上ひさし氏がもう少し長くご存命ならばもしや…と思わせました。
離婚騒動で当時大きな話題を呼んだ井上ひさし氏の筆になるところがにやりとさせられます。
それを踏まえて巻末の講演内容を読むとまた面白さが増すでしょう。
現在の東慶寺は尼寺ではなくごくふつうのお寺です。
本物の訴状などが展示されていますのでお花だけでなくそちらもお見逃しなく。 - このレビューのURL
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5
2015-07-16
- 商品の使いみち:趣味
- 商品を使う人:自分用
- 購入した回数:はじめて
- 映画化されて原作を読みたく購入しました。
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- 購入者さん
3
2016-12-29
- 商品の使いみち:実用品・普段使い
- 商品を使う人:自分用
- 購入した回数:リピート
- 新たな発見があった
- 発注から入手まで待ち時間が少なく、「読みたい」という気持ちに即刻答えてくれた
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