ジョウの活躍を読むのも何年ぶりの事になるのでしょうか。勢い期待値も高くなり、その分満足度は低くなってしまいました。
かつて、血沸き肉踊る活躍にハラハラ・ドキドキさせられた若く無鉄砲なジョウの姿はそこになく、理性的で分別くさい主人公の淡々とした言動に、「随分苦労したからねぇ」とか「大人になったんだものね」という以上のシンパシーは得られませんでした。若々しくないんですよね~
いつものように典型的な「巻き込まれ型」の冒険活劇。美しきヒロインと悪の秘密組織。で、クラッシャーチームの働きで事件が解決する…ただそれだけ。
生まれて初めてこのシリーズを手に取る人が、この作品から読み始めることはないでしょうけれども、それにしてもジョウをはじめとするメンバーの「らしさ」はまるで感じられない。以前の作品の中には、会話の一つ一つがまるでコテコテの漫才のような息のあったやり取りで、そうした日常会話の中から「あぁ、このチームはまとまっているんだな」と思わせる、それこそがこのシリーズのキモだと思っていたんですけどね…
おまけに、内容も中途半端な展開で、ひょっとすると続編を書くことを前提としているのかと思えるほどでした。だからといって続編があれば良いってものでもありませんけどね。
久しぶりのシリーズはチョット残念でした。