潜水艦モノの映画製作の際に必ず意識される3つの作品、
「眼下の敵」「レッドオクトーバーを追え」そしてこの作品です。
敗戦国であるドイツの戦争映画は、
古い作品も合わせて、戦争の虚しさを描いたものが多いです。
どんなに有能な働き、素晴らしい努力も一瞬に無にしてしまう、
戦争の残酷さ、悲哀をストレートに訴えかける作品です。
ディレクターカットによって劇場版に追加されたカットは、
人によっては間延びした感を与えがちですが、
常に脳裏にある出撃したまま帰らぬ人となった仲間の存在、
限りなく死と隣り合わせの境遇を払拭するかのように、
出撃前や、作戦行動中の平穏時の乱痴気騒ぎのひとコマも
リアルな姿として描いておきたかったのだと思います。
駆逐艦との対戦?中の艦内の緊張感、緊迫感のリアルな演出は、
のちに続く映画に影響を与えています。