あとがきで作者の上橋さんが書かれています。
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人生の半ばを過ぎた人たちへ~(略)
人生というものがどれほど速く、あっけなく過ぎ去ってしまうものかを実感しはじめた人たちに、楽しんでいただければと思います。(略))
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この言葉がわかる年齢にきたのだと思いました。同じような経験と思いは年を経ないと出来ないものもあります。かといって、若いうちに感じないものを年をとってから感じる、また作者が本当に言いたかった感情がわかるという経験も私も経験したことがあるので、あとがきに書かれていることも共感できることが多かったです。。
上原さんの文章の好きな理由
これまで見た風景、感情、表現、どれをとっても自分では説明しずらく、文字に表現できないことがあったのですが、それを文章として表現していてくれるのです。
物語としての完成度、面白さなどとは別に、文章中にちりばめられた、表現力の美しさに今回特に感激しました。エリンの世界に生活する人の息遣い、音、季節、風の動きが感じられます。
前巻を読んでの空白部分がの何年かが埋まり、エリンの生涯、イアルの思い、エサルの若きころの恋、すべてがつながり、また全巻読んでみようと思わせる外伝でした。