内容をきちんと読まないとWho Cares?の意味を誤解します。「個人」あるいは「自我」という観念が,実在意識の陰にすぎないとしたら,一体誰が気にするの?何を心配するの?というのが,本の内容です。個人的行為者という感覚がなくなれば,罪悪感もプライドも憎しみも妬みもなく人生がシンプルになります。しかしこれらはすべて心のレベルにおいてのことで,社会に関するかぎり個々の行為者はいます。世間で生きるのに責任感を無視することはできません。が,うまくいったからといってプライドも,失敗したからといって罪悪感もありません。