とても心を打たれました。片付けの本どころか人生観を変えられたような気持ちです。毎日手元に置いて読み返したいと思っています。
最近、捨てる事の重要性を説いた本は多いです。インテリアの本にも収納の本にも、お掃除開運学のような本にも、ビジネス書にまで「捨てろ、捨てろ」と書いてあります。
既に色々と読んで、捨てないといけないのはよ~くわかっていて、捨てるとどんな良い事が起こるのかも知っていて、でもどうしても、どうしても腰が上がらない、という人に是非読んで欲しいです。私が正にそうなのです。
そして、断捨離は一生ずっとずっと続けて物を新陳代謝させてゆく事だという話もわかりやすく、綺麗を維持できない人には効くと思います。
思ったのは、断捨離は精神分析や臨床心理学と通じる所があるという事です。部屋の様子というのは、氷山の一角のように見えている部分であり、その下に見えない世界があるという話は、フロイトの言う意識と無意識に似ていると思いました。
見えている部分を動かすと見えない世界まで変わるというのは、まるでユング派の箱庭療法のように感じました。(私見です)
著者のブログにもこの本と同じ内容が書かれています。ただ2年分の記事を読破しないといけないので、ポイントがまとまっている本書の方が読みやすいと思います。
文章は軽くて読みやすく、そして例えが物凄く上手で、一つ一つ腑に落ちて心に届きます。単なる片付けのハウツー本ではありません。生き易くなるための手掛かり、そんな風に感じました。
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読後1ヶ月、乳飲み子を背負いながら、細々と実践しています。やればやるほど、大量の物が出てきて、でも勿体無くて迷いながら苦しみながら半泣きで少しずつ捨てて行っています。
まだ、これといった効果も気付きも無いのですが、本書に書かれていた通り、捨てられないタイプの旦那も自分の物を捨て始めました。これが今一番の効果かも知れません。
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また後日談です。「ガラクタ捨てれば自分が見える-カレン・キングストン著」にも全く同じ事がずっと詳しく書かれてあり驚きました。エネルギー漏れという考えも同じです。
断捨離だけでは、捨てるのに躊躇が強く、一つの物を捨てるのに何日も悩み、捨てた後もずっと後悔していましたが、カレン本を読んでやっと信念を持って捨てられるようになりました。
ですので、残念ながら星を一つ減らしました。