NHK取材班がまとめたもう一冊の本を読んでから、本書を読んだ。
文章の構成や、表現は違うが、
6割ぐらい同じ内容になっている。
(栽培の大変さや、りんごが生らなかったことなど)
本書は木村さんの【書き下ろし】と言うこともあり、
木村さんの経験に裏づけされた言葉でつづられている。
「テープおこしか?」と思われるぐらい、
素直な日本語で淡々と書かれている。
そのため、想像に絶するぐらい大変な時代のことも、
飄々と書かれているため、逆に大変さがぼやけるぐらい。
おそらく木村さんの人柄なのだと思う。
若干編集の構成がイマイチで、話が前後したり、
横に飛んだりなどあるが、文章としては読みやすい。
(日経の編集者の技量を疑う・・・)
【道を極める】事の大変さ、大切さ、信念の強さなど、
もう一冊の本とともに読む価値があると思われる。
(最初はもう一冊の方から読んだほうが良いかも・・・
もう一冊のほうが構成しっかりしているので)
2009年6月現在世界は混沌としていて、先行き不安な情勢になっている。
自分の信念を貫き、道を極める。
本書一節に
数年ぶりに実った小さな小さなりんごを家族で分け合って食べる節がある。
僕には到底まねできない事ではあるが、
素晴らしい人生のおくりかただと思う。
決して高い本ではないし、難しい文章も書いていない。
是非一度呼んでみる価値はあると思う。