大前氏の著作を1990年頃から順を追って読み進めています。
時代を見据える先見性は、現代の佐久間象山といってもよいような洞察力を持っておられます。
本著の上梓は2009年1月。
「ポスト・リーマンショック」後にどのようにして「身の保全」を図るかが主旨で、迷走する日本という船に早く見切りをつけなさいと言っているように受け止めました。
特に、資産運用については大至急対策を取り、分散投資、長期投資を薦めています。
他国では5%以上の運用益でサラリーマンも己の資産管理をしているのに、銀行に預けても1%以下の微々たる運用益。
最終的には著者が主宰する「株式・資産形成講座」の宣伝に終始してしまうのですが、それも著者の本心からの親切心の発露です。
早く資産運用に目覚めて、頼りない国民国家の枠を超えましょうという内容でした。
先ほど現代の佐久間象山と喩えましたが、もっといえば現代の福沢諭吉先生かもしれません(言いすぎか笑)。
学問のススメ。資産運用のススメ(笑)