『白い巨塔』『ベートベン・ウィルス』で人気を博したキム・ミョンミン
主演作、韓国ドラマ『不滅の李舜臣(イ・スンシン)』の原作本です。
撮影中は、ミョンミン氏がずっとこの本を傍らに置いていたと聞きました。
また日本語版の本書は、蓮池薫さんの初翻訳作品でもあります。
読後の感想としては、流れるような日本語表現が非常に美しく、本当に
これが初翻訳作品なのか?という印象を持ちました。
中でも舞台である「海」についての表現が、本当に豊かで驚きました。
本書を読んでいる間、ずっと潮の香りに包まれているような気がする
ほどでした。
戦いの場面も数多く出てきますが、それよりも生身としての人間(将軍)
の生き方・考え方に焦点があたっているため、そこまで血なまぐさい
本ではありません。
私は通勤中に読んでいましたが、気分が重くなるというような事は
ありませんでした。
余談ですが、主演のキムミョンミン氏はこの作品に出演した後、次に
「不良家族」という作品に主演しているのですが、そのあまりの落差
には誰もが衝撃を受けること必至です。
演技者としての幅を見せつけられましたが、それよりも『不良家族』
という素晴らしい作品(絶対に見て損はないヒューマンコメディです)
をもっと多くの人に知っていただきたくて、付け加えました。