子規の句は有名なものはだいたいわかるのですが、それ以外のというと失礼ですが、ふだんの暮らしの風景や感慨を詠んだ句は新鮮でした。選句の基準が作者の趣味なのも面白いです。大学の研究者の本と違って文章に血が通っている感じがします。簡潔にまとまっているのは、新聞に連載していたからでしょう。句を味わうもよし、子規が生きていた頃の日本の生活を知るのも楽しい。今では行われていない行事も多々あるので学びも多かった。日付と句がセットなので自分の誕生日や知人友人の誕生日にどんな句がセットされているのか調べる楽しみもあります。とても滋味深い本でした。た