「おつかい猫」釉月に頼まれたお守りをどうやって渡そうか悩む蓮。雨柳堂のもののけたちはおつかい猫に頼めという。
「紫煙の夢」医者の卵・京助の作家志望の友人・香月は、朱塗りのたばこ盆に似合う煙管を雨柳堂から購入する。すると煙管の花魁が?
「鬼のくる夜」篁に恨みを持つ杉崎に誘拐された釉月。その面倒を見る姉妹がいた家は火事にあって消失した。
「たずね人」篁の行方を捜す蓮はもぐりの医者をたずね当てる。そのころ、釉月の元には例のかけらが。
「大晦」雨柳堂にやってきた歳神様の本当の行く先は?
「形見」亡妻の形見という見事なルビーの髪飾りを持って雨柳堂に迷い込んだ客。
「嫁取り狐」狐の嫁入りを描いた暖簾のむこうに消えた、花嫁姿の姉の行方は。「夢喰い」悪夢に悩む釉月と獏の話。
「秋黴雨」秋雨が続くある日、雨柳堂に鯉の木刀を買いに来たのは嫁入り支度をしているという若い女性だった。