「緋い糸」人には見えない緋い糸が見える女性。律と開にも同じものが見える。
「黒天井」律の友人・近藤がバイトの草むしりで訪れた家の金庫室は天井が黒く塗られ、律には入ることもできない。
「羽擦れの島」三郎さんの箱庭に見知らぬ女がやってきた。たくさんのカラスを連れて。三郎さん、現世に戻る。
「異界の水守り」交通事故で一年ちょっとの記憶を失った女性は、お盆のころに律とある約束をしていた。
「襖絵の女」不動産屋で働く開に持ち込まれた、騒ぐ襖絵。平安時代の悲劇が描かれた襖をめぐる不思議な体験。
「病み枝」有名占い師の「夜会」に祖母のすすめで参加した律と晶。商売敵とされる開が加わり…