死の瞬間からこの本は始ります。厳しい環境の中で生きている人や悪事を働いた人、病気で亡くなった人など様々な環境の人が証言者として次々出てきます。
今まで死の先はあまりにも漠然としているし生まれ変わるにしてもとても限定した情報しかないと思いました。
例えば祖父が亡くなってその家族や親戚に赤ちゃんが生まれたらお祖父ちゃんの生まれ変わりかもという程度かとても遠い過去が前世だということで証明が難しいので否定も肯定もできないものでした。
願望と想像がごちゃまぜで架空の域を出てはいなかったと思います。でもこの人たちは生まれ変わる瞬間にようやく自分が死んだことを知っていきます。意外な前世記憶法がこんな風に作用するのはなかなか飲み込めないですが事実なんだと思いました。
この本に書かれている死の記述も生まれ変わる瞬間も非常にリアルだと思いました。死ぬのも突然ですが生まれ変わるのも突然の出来事でそのことを含めても人生そのものが詰まっていると思いました。
今までの人生の影響は次の人生にはありませんでした。それも常識では考えられないことだと思いました。
あの世にしてもフワフワとした甘さはありませんでした。霊になった自分を想像しても今まで聞いた天国やお花畑よりこの方がリアルな感じがします。そして生まれ変わって前世の家族に会うことやその後の交流は自分の事のように読んでしまいました。
記述は森田氏が取材した順にされていて自分がその取材に同行しているような気分にも慣れます。写真も沢山あり森田氏のコメントにより一緒に考えられる本になっていると思いました。家族にもプレゼントして読んで欲しいと思いました。