以前に三国志を読んで、その人間描写、戦闘の迫力などにのめり込み、北方謙三ファンになりました。
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水滸伝についてはあまり知識はありませんでしたが、個性的で魅力的な好漢たちが順を追って登場するので、人物について混乱する事はありませんでした。
また、各巻頭に登場人物の脚注と物語中に出てくる地図が詳しく載っているので、参照しながら読み進む事もできます。
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三国志等と比べ日本で馴染みの薄い本家水滸伝ですが、時制や人物像に矛盾があったり、非現実的な面が多く登場したりするのが原因の1つと言えるのではないでしょうか。
北方謙三氏はそれら全てを再構築し、自身の学生運動への参加やキューバ革命などの歴史的事実をモデルに取り入れる事によって、またその卓越した人物描写によって極めて人間的な一面をもった好漢たちを登場させ、全く新しい物語を創作したと言っても過言ではない程の一大歴史巨編に仕上げています。
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水滸伝を初めて読む人はもちろん、他の水滸伝を読んだ事がある人にとっても必ず楽しめる作品だと思います。
歴史小説好きな人は、ぜひ読んでもらいたい作品です。
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読み出したら止まらない事必至なので、全19巻まとめ買いをおすすめします!