一風堂の連続爆破事件、その犯人捜査と一風堂に対する資金支援をめぐる銀行内の対立が平行して進んでいく。そして最後に思いがけない真犯人が。物語の展開に引き込まれ、一気に読み終えてしまった。やはり池井戸作品は面白い。
ただ残念な点が二つあった。一つは真犯人を捕まえた時、どうしてリモコンで爆弾が爆発しなかったのか。そもそもどうして警察は真犯人を特定できたのか。もう一つは風間会長解任動議がどうして否決されたのか。いずれも作品内には記述がない。読者が想像してくれという事かもしれないが、やはり作者に書いてほしかった。