兄は泉水、弟は春。ミステリーだけれど家族の話です。遺伝子のこととかむずかしいことも出てくるけど、直木賞候補にもなった作品です。

仲の良い兄弟。 次々起こる不思議な放火。謎を解こうとする父と兄。忍び寄る美女。 事件解決前に放火犯人が解ってしまう（はず）が、もうひとつ奥がありました。（流石！） どこかで読んだ登場人物も見事に（憎いです）登場させてます。

ラストで泣きました。 ああ、家族っていいな、素晴らしいなぁって思いました。本当の親が誰かはすぐわかったのですが、ノートの意味は本当にわかったとたん嬉しくなりました。他の謎についての答えも、結末も満足です。 伊坂幸太郎はやっぱりいいなぁ。人間のあたたかさを教えてくれる。

伊坂作品は、ゴールデンスランバーを初めて読んでからはまり、デビュー作から順を追って読んでいます。今のところこれが５作読んだなかではナンバー１です。 すごく生き様のカッコいいお父さんと、羨ましいほど仲の良い兄弟、粋なお母さん。そんな単純には言い表せないけど、それぞれの想いとかが深くてアツい。 とにかく、伊坂作品は展開がおもしろくてどんどん読み進めてしまうし、登場人物の人柄がみんなどこか好感がもてるし、大好きです。 前作に出てきた人物をさりげなく登場させてきたりして、「あ、この人ね、知ってる知ってる！」と喜ばせてくれたり。 遺伝子のこととか全く知らなくても、専門用語がいっぱい出てきてもそれなりにわかりやすく進んでいくので、苦痛なく読めます。もっと知りたいと興味さえ湧きます。 伊坂さんが教科書を作ってくれたら、勉強嫌いな子はいなくなるんじゃないかなぁと本気で思ってしまうくらい。 終盤では涙。とても胸がアツくなりました。 この作品は絶対に読むことを勧めます。

浅い！マンガだよ。小説の面白さってこんなもんじゃないと思うのはオレがおじさんだからか？兄弟、親子の会話もくさすぎてついていけず。ちょっと残念な内容でした。

伊坂幸太郎さんの本はあまり好きではない印象があったのですが これにて打ち砕かれました。 私は、この世の中に肉親と呼べるものが妹しかいない生活を若いときから送ってきました。 だからこそ、感じることが沢山ありました。 同じ兄弟を描く東野圭吾さんの「手紙」と一緒に読破しましたが こちらを読んだ方は「手紙」を読むこともオススメします。 また、「手紙」を読んだ方は、こちらを読むことをオススメします。 同じ兄弟愛や犯罪でもまったく違った視線から まったく違う結果を生み出す。 自分の考えが深くなる読み合わせです。

正直な感想はな～～んだって感じで、途中から先が読めてしまい、『な～～～んだ、やっぱり』って感じでした。

題名の面白さ、書き出しの秀逸さがピカ一。でも、内容は今いち。最近こういう作品が多い気がします。掴みが良くなくっちゃ、本なんか買って読もうっていう時代じゃないですからね。情景描写や台詞が面白く、文章が洒脱なので最後まで読ませますが、読み終わると何だか物足りない感じがしちゃう。テーマ性が希薄なのか、筆者も書いている通り、「軽やかに」表現したということなのか。う～～ん

なんて、いい家族だろう…感想はそれに尽きます。 テーマは重いけれど、しんどいだけのお話じゃ無いのが 素晴らしいなと。 色々な雑学も興味深く、事件の種と仕掛けも凝っていて 面白かったです。

暗い過去を背負いながらも揺るぎない家族の絆の大切さを思い知しらさせられる良い小説でした。 【以下ネタバレ】 主人公の「泉水」、母親がレイプされ生まれた弟の「春」そして癌で入院中の父親の３人が町内で起こっている連続放火事件を解明する話し。余談ですが「泉水」と「春」どちらも英語で書くと「Spring」です。。。 放火事件現場の近くの壁には必ずグラフィックアートの文字が書かれている。読み進めるうちに犯人が誰かは見当が付いてくる。きっと最後にどんでん返しがあって別の犯人が出てくるに違いないと思いたいが、結局は作者の意図通り多くの読者の悪い予感が当たる。 話の中のところどころで父親の家族を守る姿勢に心を動かされ、改めて家族の絆とは何かを考えさせられました。 「泉水」と「春」を分け隔てなく育て、常日頃「俺たちは最強の家族だ」と胸を張る父親の姿。主人公に春の出生の秘密をはじめて話した夜に「レイプ事件なんて無数にあるんだろうから。妊娠した子を堕ろす人もいるし、産む人もいる。どっちが正しいと思う？正解なんてないんだろうな」と父親が言う。 末期癌の手術前に父親が春に「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」と言う。染色体であるとか、遺伝子であるとか、血の繋がりであるとか、そういったものを、父は軽々と飛び越えてしまった。 ちょうどサーカスのピエロが空中ブランコで飛び移る時に重力が消えるように。。。

評判が良いので読んでみましたが、正直それほどでもなかったです。

読みやすくてなかなか良い。まだ３分の1しか読んでいませんが、すぐ読めちゃいそうです。

伊坂本はこれで読むのがまだ２冊目ですが、本当に面白いですね。最近ずっと東野圭吾を読んでいたのですが、全然違った面白さ。文章を読んでいて楽しいです、この方は。１冊目に読んだ本とも微妙にリンクしていてそれもまた楽し！でした。

他の伊坂作品のようにあっちいったりこっちいったりしないので読みやすいと感じるひともいると思います。 最後もっと「あっ」といわせる展開が待っていると思っていたのでやや残念。

映画の宣伝をみて、気になって買いました。 この作者さんの作品は初めてよみましたが、色々な雑学も入りつつ、おもしろく読みました。 いわゆる、推理小説と考えると少し甘い（？）感じがなきにしもあらずですが、複雑すぎもせず通勤時に読むのには良い本だと思いました。

「終末のフール」で気になったので読んでみましたが、正直イマイチでした。展開のテンポや多少小難しい理屈（歴史や哲学などが引き合いに出てくる）が多いせいでしょうか？

自分でも推理しながら読めるので楽しめました。 どんどん読み進められました。

同世代の伊坂さん。期待して読みました。 ですが、なんかすっきりしないものを感じる自分がいます。

結構読み応えがありました。途中から話は見えてきたものの、それでも結末までは予想できませんでした。終わり方も綺麗な感じでした。

伊坂さんの本は重いテーマでも軽やか。どれもおもしろいけど、これも読後感爽やか。

犯罪、血のつながり、遺伝など色々考えさせられました。 途中、ちょっと読むのが面倒になったりもしたんですけど（笑）後半は緊張感が高まり、結末がかなり気になり一気に読めました。

好きです！ 父と子のやり取りに、ジーンとしました。。兄と弟の会話にジーンとしました。。 とても切なく、哀しい・・でもやっぱりどこか温かい小説でしたぁ☆

伊坂作品、私にはあまりあわない見たいです。

今ではたくさん伊坂さんの本を読みましたけど、初めて読んだのはこの本でした。まず冒頭の始まりの部分にすごく衝撃を受けました。終盤では胸が熱くなって涙している自分に驚きながら読み終えた不思議な本です。物語の背景にはすごく暗く、重い面があったりするけど、なぜかすごく好きで大切にしたいお気に入りの１冊です。

私にはあまり面白くは無かったです。読んでいてわくわくすることはありませんでした。

売り上げランキングに入っていた為、購入してみました。冒頭から意味深の言葉から始まり、連続放火魔事件と、引き付ける力はあるかと思います。家族愛が描かれているのも伝わってはきます。ただ、家族の過去の事件や、犯人の動機などの展開を含め大体の人（特に女性が？）が嫌な気分になるものを扱っていると思います。後味も良いとは言えません。作品の出来自体は、悪くはないとは思いますが、何度も読みたくはない、そんな作品です。

重く悲しい話だけど、読後感は非常にさわやかで温かい。兄弟とその父親の絆に胸が熱くなります。伊坂作品の中でも大好きな1冊！

過去に読んだこの本を、高校生の姪っ子に送りました。伊坂さんの独特の世界観、読後のなんともいえない温かさを姪っ子にも感じてもらいたいと思って選びました。

伊坂さんらしい、淡々とした中に含蓄のあるセリフがちりばめられた話でした。放火の犯人はわりとすぐわかったので、ミステリーを楽しむというよりは、春の家族の話を味わう小説だと思います。解説で、文庫本になるときに一つエピソードが追加されたと書かれていましたが、私としてはそのエピソードは春のことを知る上で結構重要なエピソードでしたので、文庫本を読んでよかったなと思いました。