題名通り？主人公を取り巻く闇から逃げ続ける気分で読み終えた上巻です。

主人公は中学生の少年、その家族が少年の兄が起こした事件をきっかけに壊れていく。 故郷を出て大阪、東京に向かった少年を待ち受けていたものは、孤独・暴力・セックス・殺人・・・。 「誰かとつながっていたい！」それだけを胸に生きていく少年が最後は・・・。 大好きな著者であり、とても考えさせられる内容でしたが、かなり暗く、重たい小説でした。

重松氏の作品は『日曜日の夕刊』と『小さき者へ』を読んだだけだったので、こういう内容は かなり衝撃的でした。 読んでいるうちに、ぐいぐい引き込まれていきます。

重松氏の書く少年の姿は本当にすばらしい。少年の心っていうのは大概の大人は忘れてしまうのだな･･･。だから世の中の大人は簡単に「今の若者は･･･｣なんて訳知り顔で嘆くことができるんだな･･･。そんな不遜なことは恥ずべきことなのに。息がつけないほどに苦しくなった。

日本社会の病巣を全てさらけ出しているのでは。育児放棄、家庭内暴力、校内暴力、政治腐敗、環境破壊、暴力団、いじめ、セックス、レイプ、バイオレンス、援助交際、不良債権、貧富の格差、多重債務、ヤミ金融、部落差別、職業差別、少年犯罪、ホームレス、、、、。幸せって何だっけ．．．．。

不幸の連鎖は、（主人公ほどではないにせよ）ひとつの歯車が狂うことによって、誰も陥る可能性があることではないでしょうか。 話は悲しい最後を迎えますが、救いや希望も残されています（重松さんらしい）。 読み終わった後にひどく疲れを感じますし、読後感も良いとは言えないのですが、読んでおくべき作品であると思います。

上・下があって長いです。 でも、長いから重みがある。最後の締め方は本当に上手いと思います。

重くせつなかったです。与えられた不遇の環境を跳ね返して生きていくなんてそうそうできるものではありません。

初めて重松さんの作品を読みました。冒頭からしばらくはごくごく平凡な少年との物語。本当にありふれた家庭、ありふれた仲間たちの囲まれた普通の生活のはずでした。上巻の後半から少しずつ、不幸が重なって、平凡な少年の生活が狂っていくのですが、少年の心境の変化がとてもよく描写されていて、自分の子供のころを思い出しました。

重松清さんの作品は初めてです。 大勢の中で何も残さずに生きるより、数少なくても何かを残して生きた少年の物語。 兄が放火事件を起こし、村八分状態に陥り離散した家族、学校でのいじめという、特殊な状況下ゆえに浮かび上がった、他人との関係性、個人の生き方に焦点をあてた秀逸な作品です。 主人公を「おまえ」と呼ぶ不思議な語り口ですが、それに慣れた作品後半で、その謎が氷解する演出も素敵。 その長く苦しい疾走の果て、死してなお残ったものが希望であったと救ってくれる作品です。

つらい現実を直視できずに、逃避する人間の弱さ、人にとって本当に大切な物はなんなんだろうと考えさせられる作品です。

少年の放火事件から始まる一家の崩壊を描いたとても重い内容ですが、罪とは何なのか、いろいろ考えさせられる内容でした。

流星ワゴンで初めて彼の本を読み一気にハマって続けて読んだのがこの本ですが、正直、この作品はビックリするほど重かったです。それでも時に彼らしい感動部分も織り交ざっていて、ますます重松清ファンになったことには間違いない作品でした。個人的には手紙や砂の器の世界を思わせるような小説でした。外で読むよりは家でじっくり読書するのに合うような内容です。

話題の映画の原作なので、読んでみようと思います。

前半はとてもよい。 抒情的、美しい、かつ汚い、描写がすぐれている。

中々読む時間がなかったのですが、いざ読み始めたら 早く続きが読みたくて仕方がない そんな作品でした。

重松清作品が大好きでこの作者の本ばっかり（この作者の本しか読まないくらい）読んでいますが、本作品を読んで、作者の書く世界観にプラス、別のテーマが加わっていてとてもおもしろい。 読み進めるにつれ、読みたくて読みたくてたまらない本です。 主人公と同じくらいの年の頃に読んでみたかった。

まだ読んでいませんが、友達からすすめてもらいました。 重いと言うのがどれくらいなのか気になりますが楽しみに読みたいです

下巻を読んでしまってから書いているのですが。。。何となく、暗い話につながるだろうなーと思いながらも、少しは明るい未来を感じる話で終わった感じ。不思議な人間像ばかり。それこそ、弱い人間ばかり。というか、人間は弱いのでしょうね、きっと。

今回、上下と同時に購入しました。 この作品は以前から読みたくていろいろ探しましたが近所では手に入りませんでした。 厳しい人生ですね。これも人生かなとつくづく思いました。

買ったものの まだ 数ページしか読んでません。読む時間なくてゆっくり読みたいと思います

この物語はとっても暗く、重く、ふんわり～の重松さん作品とは全く違います。 旅行に行く時に持って行きましたが、続きを読みたくて旅先で下巻を購入してしまいました。 表紙の絵を見れば内容が想像出来ます。 こういう作品は避けたいと思う人は読まない方がいいです。

重松ワールドにはまってしまいました。とても面白いです。

重松さんを買ったことが無かったらしく、だったら読んでみてと思って購入しました～。

夏休みの 読書感想文用です。中学生の子供が 自分で選びました。

映画の原作なので、読んでみようと思います。

重松清ワールドに引き込まれてしまいます。おススメです。

面白そうなのとりあえず購入。重松さんは好きです。

面白い、というと、 内容を考えると的確ではありませんが、 考えさせられる、いい本です。