第２回婦人公論文芸賞を受賞した岩井志麻子の作品。全体の８割がセックスに関わる描写で、日本人との男とのセックスやベトナム男が戸惑いながらも徐々にセックスに慣れ親しんでいく様子がリアルにそして新鮮な感じで描かれている。女性の視点からこれほど深く克明にセックスを描いたものはないだろう。部分的に「楽園」と描写が重なり合う面があるが、同じベトナムでのストーリーと言うことでそれはやむを得ないかもしれない。「楽園｣よりも先にこちらを読まれることをお勧めする。

ベトナム旅行前に購入しました。 もともと志麻子先生が好きなので大満足。

この作者の著書を読むのは『ぼっけえ、きょうてえ』に続いて２冊目。書評にあるようなエロティシズムはさほど感じませんでした。凄いことをしていてそうで実は普通？なんて思ってしまいました。でもこの作品が世に出た当初だと新鮮だったのかも。

彼女の作品は全体的にエロティックなのですが、その中でも特に。ずっとそんな作品なので、読む場所と時間をえらばないと作品には没頭できないかも（笑）

色彩、気温、体温、臭い全てが感じられる作品だと思う。ベトナムに行ってみたくなった。