*空海は『即身成仏義』で、宇宙の森羅万象を、法身大日如来の顕現と見、宇宙の真実相を、六大・四曼・三密の三方面より解明して、密教的成仏を説き明かした。
*『声字実相義』では、六塵(色・声・香・味・触・法)がことごとく文字であり、声字はそのまま実相であるとする。
*『吽字義』では、吽という一字の中に実在の根源を求め、真言密教の至極の境地を明らかにする。
*真言密教の立場から注釈して、『般若心経』は大般若菩薩のさとりの境地を説いた密教であるとした『般若心経秘鍵』と密教求得の帰国報告書である『請来目録』を収録。