昭和45年出版。
いわゆる
・明治三陸地震(明治29年)
・昭和三陸地震(昭和8年)
・チリ地震大津波(昭和35年)
について、筆者が、当時の被災者に直接取材をしたり、
被災者自身が書いた作文や体験談を基に
編集した著作。
170ページ余りの分量ということもありますが、
本書の内容に引き込まれあっという間に読了しました。
筆者の感想・心象を極力省き、
被災者の実体験を忠実に記すことに
専念していることから、
当時の様子がより生々しく伝わります。
3.11で私たちが見聞きしたことと
同様の事がほんの100年も経たない以前に
起こっていたことが、はっきりとわかります。
これでも『想定外』だったのでしょうか・・
なお、3.11以降大幅に増刷された本書の印税は
既に亡くなられている筆者の遺族の篤志により、
全額被災地に寄付されるそうです。