タイトルの「停電の夜に」を。
「死産したショーバとシュクマールの夫婦は、会話もなくなっていき、冷めた関係になっていた。そんなとき電力会社から、午後8時から1時間だけ、5日間のあいだ停電になると知らせが来た。ろうそくのもとで食事をしていると、ショーバは互いに秘密をひとつずつ打ち明けていこうと言う。 」
序盤は夫婦の生活表現がたんたんと、大した盛り上がりもなく表記されています。
しかし、停電によって電気がストップして、お互いに秘密を打ち明けていく事によって、物語は徐々に盛り上がって行きます。
互いが知らなかった事実、認知していた事実が吐露されていきます。
最後は読者が突き落とされるかのような心境になります。私はしばらく悩みましたが、あらためて読みなおすとこうなるのも仕方がなかったのかな、と納得しました。
初めて恋愛小説を読んだのですが、よくある「好きになって喧嘩して仲直りしてラブラブ」な恋愛小説ではないです。