僕たちの社会が個々人のコミュニケーションによって成り立っている以上、仕事でも家庭でもコミュニケーションがうまくいかなければ、物事は何も進展しないし、問題も解決しない。
では、コミュニケーション能力が低下しているとはどういうことか?
1つには、相手が何を言いたいのか、思っているのかを引き出す能力が低下していることである。
もう1つは、自分の伝えたいことを相手にうまく伝えられない、ということである。
そこに欠けているのが、論理的な思考と論理的表現能力だ。
本書『ロジカル・シンキングー論理的な思考と構成のスキル』は、コンサルティング会社であるマッキンゼーのエディターとして活動している著者が、「ロジカル・コミュニケーション」の新しい手法について述べたものである。
本書の良さはいろんなロジカルツールを紹介せずに、MECEと「So what?/Why so?」に絞った点だ。
他のロジカル・シンキング本ではいろんなツールを紹介しすぎていて、こんなに複雑なもの、使えない!と思わせてしまう。
しかし、たった二つのツールなら今すぐにでも使えるよね、と思う。