検索していろいろレビューをみて一番読みやすいようとのことだったので岩波版を購入。
長編小説で上中下の全3巻で1巻約400ページほどです。
あまりにも有名でタイトルと作者は誰でも知っていると思います。
「罪と罰」というタイトルだけでお固い、難しいややこしい内容の本なのかと思っていました。読んでおくべき本、名著ということでいまさらながら読んでいます。
読み始めてみるとなんだこんな感じの内容なのかという感じです。
主人公のラスコリーニコフは着るものにも困るほどの貧乏な元大学生でこの苦境から脱却しようと彼自身の独特の正当化された考えに則った計画により、強欲な、彼から言わせれば生きる価値のない金貸しの老婆を殺してしまい、さらには殺すつもりのなかったその場にいあわせた老婆の妹までも殺してしまう。
殺人を犯してしまった彼は犯行前後から熱を出し正気を失ってしっまたりもする症状が出て精神分裂状態になってしまい、精神を病んでしまう。
また彼には母妹の家族の期待も重くのしかかっています。
上巻(第1部、第2部)は犯行後おかしくなった彼が親友のラズミーヒンのささえによりなんとかふみとどまり小康を保っているところで、そこにタイミング悪く彼の気に沿わない、彼にしてみれば彼のために犠牲になったともとれる年配の男と婚約した妹と、母がそろって彼の近くにくることになり、約3年ぶりに再会、精神的に病んでいる彼にとってはそれがまた病状を悪化させることに・・・というところまです。
ドストエフスキーの『実存主義』が垣間見えるとのことのようですが、それは主人公ラスコリーニコフや親友ラズミーヒンの言葉から感じられます。上巻だけなのでまだまだですが、ラスコリーニコフを取り巻く人間模様等、どんどん引き込まれていくような感じです。