地下鉄サリン事件が起きた日、仕事場にて同僚や先輩からたくさん電話が入ったのを覚えています。「地下鉄で爆破事件が…」「何かガスが…」「電車が動かない…」様々な電話でした。私や同期の友達は何も知らず『サリンだよ…きっと(笑)』と冗談を言っていたのも覚えています。同僚や先輩に被害者はいなかったものの、直感でサリンと思ったこと、またそれを笑い話にしてしまった自分に、どこか引っかかっていました。この本をやっと読む気になれたのは、そんなひっかかかりをこの本を読んで何が起きたのかを知る事で解消できるかもしれないと思ったから。結局…ひっかかりは更に増し、ひどく悲しい気持ちになったりも…けれど読むことができてよかったです。インタビューにこたえてくれた被害者のみなさんに感謝します。