1巻から8巻まで一気に読みました。
この小説は、秋山好古、秋山真之、正岡子規という松山出身の3人を主人公として、彼らのような一介の若者たちが小国日本の近代化を進め、日露戦争で大国ロシアに勝利するという偉業を成し遂げるまでを描いたものです。
小説の前半部分では、彼ら3人の青春時代が様々なエピソードとともに描かれていきますが、3巻で子規が亡くなってしまうと、その後は日露戦争の記述が中心となります。その中では、秋山兄弟はもはや登場人物の1人という位置づけとなっていきます。
日露戦争というと、旅順要塞の攻防と日本海海戦しか知らないという人がほとんどではないかと思いますが、本書ではそれ以外の主要な会戦についても詳細に語られ、日露戦争史ととも言える内容となっています。