坂の上の雲を以前読み、歴史小説に大変興味を憶えてしまいました。特に司馬遼太郎の小説。彼の小説は読者に考える暇を与えてくれ、文章の切れ目も良く、読み手に疲れを感じさせない。それ以上に内容が面白いというのもあるのですが。
「坂の上の雲」を読んでいた時は、明治期の偉人の問題意識の高さに大変感銘を受けましたが、今回の「竜馬がゆく」は行動力に驚かされています。竜馬の言葉で好きな言葉があります。
「世に生を得るは事を成すにあり」
たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算には入れてはいけない。(竜馬がゆく 第三巻 P410より。)
慶応3年12月に彼は志半ばで京都で暗殺されるわけだが、それは実にはかなく美しいと感じます。「竜馬がゆく」での彼の最期はどんなものになるのかが気になります。