お産に対してポジティブになれ、出産に敬意を持てる点ではとても良い本だと思う。ただ、著者の自然分娩だけが最高、帝王切開や、病院の管理は異常という意見は問題がある。自然分娩しかない地域や時代は、安産の人も多かったかもしれないが、妊婦の年齢も比較的低く、妊婦、胎児の死亡率も高かったと思う。妊娠の高齢化や、命を救うという観点から見て、現代医療も意義があるし、帝王切開だと母親は子供を愛せず、子供もおどおどしているという意見は周りの親子を見ていてもナンセンスだと感じる。著者の意見と、それに対して自分で感じた矛盾点から、出産は命がけの行為であり、かけがえのない体験であるということは強く感じた。