加賀シリーズ、最初から読むことにしました。第1作で加賀の大学生時代の話になっています。東野圭吾をだいぶ読んできましたが、初期の作品のほうが純粋にミステリーに真向から取り組んでいる正統派の作品が多く好きです。加賀の高校時代からの仲間の女子大生二人がそれぞれ女子寮、茶会の場で死亡という2つの連続事件の謎解きミステリーです。茶道の雪月花というゲーム的要素をもった茶会については全く知りませんでした。それを本作のメインの謎解きの題材にする造詣の深さはすごいと思いましたし、図解が多く複雑すぎて少々凝り過ぎではと感じる部分もありましたが面白く読めました。ただ犯人の動機は少々無理があるのではと感じるところもあります。クライマックスに近づく第四章あたりからは先が気になってしまい一気に読んでしまいました。おすすめです。