こちらは業界大手スガツネ工業の「LAMP印 プッシュラッチ MC-37F」という商品です。
スライド蝶番の棚に設置しました。使用後、その都度カチっと音がしてきっちりと閉じるようになり操作性が非常に良くなりました。押し込む際の3mmの遊びは必要ですが、扉の浮いた感じに仕上がって気になる場合はスライド蝶番側のネジを微調節することで蝶番側を前に出すことで見た目は緩和されます。
メーカーのHPやカタログを確認しましたが、本品は耐震機能は一切謳っていませんし、地震対策製品の分類でも紹介されていない製品なので耐震性への過信は禁物だと思います。
製品としては信頼できるものだと思いますが、地震対策用の品ではありません。なお、仕様は開閉テスト10万回クリア、保持力74N(8kg)です。
我が家は東日本大震災で震度5強の揺れでした、何の対策もしていませんでしたが開いた扉は一枚もありませんでしたし、対策をしていない薄型テレビについても落下も転倒もなく全く無問題でした。対策をしていた方は「対策したせいで震度5強にも耐えらえた」と捉えがちですが、揺れの方向や長さにも寄りますので、ひとつの結果を見て断定するのは危険だと思います。
震度6強であらゆる扉が開いてしまう映像を見てこちらを使用するにしましたが、例えば思い切り前後に揺れた場合、当然扉も可能な範囲で暴れることになるでしょうからその過程でドアが壁側に強くプッシュされてラッチが解放されてしまう可能性もないとは言えないと思っています。
他方で、振動でロックされる耐震ラッチは動作が不安定な上に耐久性も怪しく不安があります。扉に完全に貫通させる扉の一部を大きく削って加工するような耐震ラッチでは大変な工事になってしまい、現実的ではありません。
そのような中で、この値段でこの構造というのは今できることとしては大変満足しています。