ライ麦は日本人には馴染みが薄いが、ようやく最近、食パンなどに含まれている商品が出てきた。健康に良い麦だからだ。いわゆるドイツパンとして西欧ではごく普通に食べられているものの、食感がザラザラしていたり、苦味や酸味があるため、どうも日本人の嗜好には合わないようだ。しかし私は大のビール好きなので、ツマミとしてよく食べている。この商品はライ麦パンの中でも、最もハードな味わいを持つタイプだろう。そのままでは明らかに美味しくない。ところが7-8分トーストすると、クセのある味が程よく抜けて、穀物らしい香ばしい匂いがして、歯触りもしっかり感じる。小麦のパンとは真逆の味わいをぜひ体験して欲しい。甘いジャムを載せても合う。ボソボソ感は確かに違和感があるが、これこそ本来のパンの美味しさであり、玄米を食べ慣れている人なら、きっと美味しいと感じるはずだ。写真はクリームチーズを塗ったもので、白ワインや日本酒でも合う。まずは酒肴として見直されればと思う。