昨日の2008年ブルが美味しかったので、2008年ヴィンテージお伺いのために、
またブルゴーニュの赤をお試し。
ドメーヌ・ローランはリリースしたての2006年を飲んだっきりだから、
3~4年ぶりくらい。
「今開けるのはちょっと早いかな」
と思いつつも、ジュヴレ・シャンベルタン村の2008年ヴィンテージのブドウを使用しているということで、
昨日飲んだ、同じジュヴレ・シャンベルタン村のブドウを使ったブル(フィリップ・リヴェラ)と比べたくて、お手合わせ。
色は、少しオレンジ色のニュアンスのある、ホワリとした濃いルビー。エッジから少しグラデーションあり。粘性は中。
香りは、ラズベリージャム、ブラックチェリー、丁子、シナモン、山椒のニュアンスのあるスパイス、森の下草、黒い土、タバコ。
鼻を刺激するスパイスをまとった甘い果実香中心。ドミニク・ローランらしく分かりやすい。
ブルゴーニュグラスに移すと、香りがまとまり、深み出てふんわり華やか。
味わいは、スルスルとした口当たり。ドライでミディアム。
香りよりも熟し過ぎなていない赤ベリー系の果実味のすぐ後を、
辛味を伴った少しざらつくようなタンニンが追いかけてくる。
ただタンニンは、肉が欲しくくなるくらい乾き気味で多少ざらつくものの、
堅いということはなく、しなやかさはあり。
甘→渋→辛(焦げた焼栗の殻のような風味)と、一体感なく時間差でやってくるイメージ。
柔らかな甘さがある割に酸は豊富で、旨味が詰まっていず、何となく空洞感がある印象だが、ブルゴーニュグラスに移すと、こじんまりまとまる。
アフターは軽く梅の風味とほの青さ。
抜栓3時間、香りは多少深くなったものの、味わいの深さはあまり変わらず、旨薄とはちょっと違う軽やかさ。
2日目もあまり変わらず、食事と合わせて美味しいレストラン向きタイプかな。
実際、白老牛の絹挽き仕様のハンバーグと合わせてみると、
ケチャップを練り込んだ肉の甘さがワインの果実味、酸味とピッタリ。
R.パーカーは、このワインにACブルとしては珍しく90点をつけているというけれど、
今の段階ではまだ、香りと味わいのギャップがあり、味の一体感が少しゆるい印象です。
2008年ヴィンテージ、樹齢が若いものも混合ということもありそうだけれど、
久しぶりに飲んだら、
以前の濃いめの印象とはずいぶん違って軽やかで、ちょっと驚き。
でも香りはいつも通り華やかです。