硬質な輝きを放つメタリックブルーのすり鉢状ベゼルに対し、ダイヤルは和風テイストも感じさせる落ち着いたネイビィ系のマット仕上げで、このベゼル部が、光を直接反射しなければ、色としては青みがかった黒色に沈み、青×青 あるいは 黒×青 の2way仕様のごとく、その表情は変化する。SRP307に見られるようなマテルアルとしての金属塊を感じさせる剥き出しのベゼルもいいが、こちらのベゼルの輝きの質感も捨てがたく、遠目にもよく映える。
そしてこれらをバックに従えて、金縁をあしらった白色の針やポイントインデックス等がスックリと浮かびあがり、視認性は◎。特に金の差し色が特筆もので、絶妙なコンビネーションをなし、単なる青一色系のダイバーとは一線を画したスパイシーな冴えが感じられる。
サイズは少々大きめだが、風防直径がそれほどでもないので、装着時にはそれをさほど感じさせない。重さも約190gとモンスター級だが、これも慣れてしまえば、快感に変容? するので、気に病むことはない。ブレスは、いわゆる巻きブレスで、ペシャペシャと薄っぺらな乾いた音をたて、ときにキシキシ悲鳴をあげてしまうものの、ここは目をつぶって、というか耳をふさいで装着してほしい。
海外では、New Monster の呼び声もかかるが、ねじロック式の竜頭ではなく防水は100m止まり、ベゼルのデザインがこうるさい、ラグに貫通穴のタイプでない、エクステンション付バックルでない等々、差別化されている。青色の本家モンスター(SRP455)はリミテッドにつき、入手困難な現状からして、至極ご機嫌な『陸ダイバー』であることに間違いない。