山本英夫氏の初期の作品には「おかま白書」がありますが、その後「新のぞき屋」でダークサイド色がいきなり強くなり、本作ではそのぶっ飛び具合がMAXに達したきらいがあります。 1998年の作品で、もう20年ほど前のものになりますが、今改めて読むとよくもまあ小学館でのメジャーな少年誌の中で、こんな過激な作品が連載されていたなぁと変に感心してしまいます。
氏はこの後の作品となる「ホムンクルス」も商業的にはかなり成功し、その頃にはタッチもかなり安定してきましたが、内容の過激さや先が気になる展開に関しては「殺し屋イチ」の方が個人的には評価が高いです。
大筋の内容は歌舞伎町内のヤクザの抗争劇の中に、はぐれ者集団が割り込んでいくというものですが、兎に角拷問シーン・暴力描写が秀逸です。
最近の作品で比較すれば、「闇金ウシジマくん」の洗脳くん編や「シマウマ」等に耐性があられる方は、かなりハマれる作品だと思います。
案の定、ニコ生での横山緑さんもお好きな作品で、過去に放送内で取り上げたこともあるくらいなので、そちらから興味を持たれた方もご購入をレコメンドしたいです。
ただ、私はすでに所有していたものの瑕疵が酷くなったので、リピ買いしましたが、流石にオリジナル版は時間の洗礼をかなり受けているため、ワンコインは嬉しいのですが全巻にわたり余り状態の良いものは有りませんでした。
かといって再販された文庫本はサイズが小さいので、この辺りは今後保存用にも適したバージョンを再購入したいと考えています。
オリジナルのリピ買いを考慮されておられる方の参考になりましたら幸いです。