主にカメラバッグ用途に購入。
普段から多い時でカメラ三台+iPadを持ち歩く関係で軽量コンパクトな物を探していたが、重要なのはフードその他を付けたカメラを、剥き出しのまま入れられることだった。
このバッグはその望みをすべて叶えてくれただけでなく、予想以上の軽量さで他のレザーバッグで感じていた地獄の重さから解放してくれた。
A4サイズの書類も入るし、自立するので置き場所も困らない。
三角形にすることで自立性を持たせてあるため、上部の収納力は犠牲になっている。
ここは惜しい部分でもあるのだが、それゆえの軽さ、自立性である。
ニヤリと笑って諦めるくらいの度量は必要だ。
雨にはそれほど強くないだろうが、普段から傘は入れてるし問題ない。
その傘も前のバッグに合わせたものだったため入らなくなったが、これは新しい傘を買って楽しめという神の御意志と割り切ろう。
閉じそうで閉じない止水ファスナー未満という選択に『とれるカメラバッグ』との差別化意図を感じるものの、「肩ベルトの片面だけ撥水加工するから許してちょ」という絶妙な相殺感覚に口角の上がりを抑えられない。
防水じゃない、メッセンジャーバッグとして使えないとお怒りのレビュアーもいるが、ちゃんと仕様に弱撥水のナイロン製であることは明記されているし、そもそもこれはPCバッグなのである。
前面にレザーメッシュのポケットがある時点で防水性を主眼に置いていないのは明白なのである。
勝手な思い込みでトンチンカンな非難をしてはいけないのである。
もちろん良いことばかりではない。
インナーポケットはメインファスナーを開き開口部が180°折り返しになることを前提に作られているため、折り返さずに使用すると中のものが落ちてくる。
つまり折り返さない限りインナーポケットのファスナー部分は下にあるのである。
いちいち全開で折り返して中身を世間に晒すことなくインナーポケットにアクセスしたいという私のささやかな願いは、設計段階から考慮されていないという現実の前に打ち砕かれるのだが、総じて満足度は高いので、「普段遣いバッグ・ローテーション」の一翼を高い占有率で担うバッグになることをここに宣言して筆をおくのである。