ストラップというものは予め丁度いい長さに調節してから使いますよね。ただそれが本当にベストな長さなのかといえばそうでもないのです。な…何を言っているのかわからねーと思うが、まずこの手のストラップの長さを調節する際に考えることは携帯性(ホールド性)と操作性についてです。携帯性を重視するなら短く、逆に長めにすれば操作性向上につながります。これら2つの課題を一本のストラップで両立できないかと長らく悩んできましたが、ようやく解決に至りました。 約8ヶ月の実使用期間から独断と偏見で編み出したベストセッティング(スマホケース使用前提)は、2Way(首掛け)の場合、ぶら下げた本体(スマホ)の中心がヘソと同じ高さ位で、座った時にふとももと本体が干渉しない程度の長さであり、また4Way(たすき掛け)では、ケースとストラップをつなげる金具の位置を腰骨と同じ位の高さに調節し、かつ着座時に椅子と本体が接触しない程の長さです。ただしこれらは操作性をかなり犠牲にしています。 以上のセッティングを具体的な数値で表しますと、身長175cm裄丈77cm首周り40cmの普通体型、ストラップ本体の長さを調節できる部分が約11cm(2Way)、同じく約27cm(4Way)の時、装着状態でスマホを顔の高さに掲げた時の画面から顔までの距離は最大約25cm(2Way,4Way共)。情けない話、老眼の兆候が現れ始めており25cmだと近過ぎて少々ぼやけるのです。こういう場合にいちいちバックルを緩めて調節し直すのはスマートとは言い難く、だからといって携帯性を犠牲にはしたくない。予め長めにしておきゴニョゴニョするなんて以ての外。ここまで長々と書き連ねましたが、この切実な悩みを一瞬で解決してくれるのがこのストラップなのです。 移動時は短めに「V字掛け」、必要な時だけナスカンを途中の丸カンに付け替えることで「Y字掛け」へと瞬時にスタイル変更。この動作で実質的に伸びる(遠くなる)距離は10cm未満と僅かではありますが、この僅かな余裕から得られるものは個人の視認性だけに留まりません。例えば自動改札を通過する時に使えそうです。基本的な伸縮機能を備えつつ、いわば速写ストラップのような使い勝手を洒落た本皮革で実現できているのはおそらくこちらの製品だけかと思われます。依頼があったので遅くなりましたがレビュー致しました。