要するに「綾織り模様」なのですが、これをスポーツカー用のカーパーツなどでお馴染みの「カーボン柄」として販売するところにセンスを感じました。「カーボン柄」でもあるので、チタン印鑑のような現代的な素材にぴったりマッチしますし、同時に「綾織り」でもあるので、和物としても違和感なく馴染みます。
カーボン柄は印刷ではなく、しっかりと綾織りに編まれた生地が使われており、印鑑ケースとしては若干高めの価格を納得させるだけの高級感を感じます。ここからチタン印鑑を取り出せば、きっとハッタリ感は抜群でしょう。反面、表面は何もコーティングされていないように見えますし、この純白の生地にうっかり朱肉でもつけてしまったりしたら、汚れが落ちなさそう……という不安も感じます。ただ、それが逆においそれとは捺せない実印用のケースとして重みや風格を与えているようにも感じられ、大事に使おうという気にさせられます。